ストリートピアノYouTubeを見て、人を楽しませる表現についての考察
ストリートピアノのYouTube動画に触れたのは、2021年11月のこと。
たまたまYouTubeの一覧に、ストリートピアノの動画があがってきた。
なんとなしに見たら、思いの外、感動してしまった。
そこからいっきにハマってしまい、2週間くらいほぼ毎日1時間以上、ストリートピアノ動画をあさり見つづけていました。
YouTubeにストリートピアノのプレイリストを作っています
なぜ、これほど人を惹きつけ、感動させるのか?
そして、その表現者が発しているものがなんなのか、疑問がわいてずっと考えていました。
自分なりの答えが出たと思う。
ストリートピアノに人が惹きつけられる3つの理由
ストリートピアノの動画を見ていると、信じられないくらいの人だかりができている。
動画の中には、誰もいない状態で演奏をはじめると、通りがかった人たちの足が止まっていく。
演奏が終わるまで見ていく人もいる。
演奏者の演奏が上手いだけで、そんなにも人だかりができてしまうものなのか、疑問に思った。
演奏が上手いこと以外に、なにかあるように思えた。
私は、3つほどあると思います。
なじみのある曲が弾かれている
誰もが知っている曲だったり、今はやっている曲を弾かれていることがほとんだだった。
アニメやJ-POP、有名なクラシック曲などだ。
どこかで聞いたことがあり、みんな嫌いじゃない曲だと思えた。
ピアノの音色が聞こえてきて、ふと立ち止まって聞けるのは、知っている曲だからではないかと思えた。
たぶん私だったら、知らない曲に耳を傾けても、足を止めてまで聞こうとは思わない。
アレンジされている
耳馴染みある曲がそのまま流れてくるより、いつもと違ったバージョンで流れてくると、新鮮さを感じるのではないか。
このアレンジだと、全体的にどんなものか最後まで聞きたくなるのではないか。
ただ、このアレンジには、賛否あるようだ。
原曲へのリスペクトがないとか、曲を自分の気持ちいいように弾くだけの自己満足だ、というコメントも見かけた。
これは突きつめるとキリがない。
原曲を原曲のまま毎回同じように弾けるわけでもないと思う。
ストリートピアノのピアノ自体、原曲で使われているものとも違う。
その時点でアレンジだし、ピアノが置かれている場所によってまた響き方も違うだろう。
ストリートピアノで弾くことじたいがアレンジでもある。
その時、その場所でしか聞けないメロディは一期一会。
その偶然の産物に、人が心から感動するのではなかろうか。
演奏者がなんの見返りを求めていない
裏を返せば、その場にたまたまいた人たちが、そのいっときを楽しんでくれればいい。
と、私には感じられた。
ストリートピアノの動画を見ているかぎり、自分の演奏の上手さを自慢したいようには見えない。
まぁ、動画のタイトルはあおり文句で、そのように書かれているものもあったりする。
でも、実際の動画は演奏の上手さを見せる、聞かせるような内容ではない。
どこまでいっても、聞いている人への意識があるように感じられる。
そして、演奏者自身がピアノを弾くことを楽しんでいた。
まとめ:ストリートピアノが人を魅了する理由
- なじみのある曲が弾かれている
- アレンジされている
- 演奏者がなんの見返りを求めていない
ストリートピアノは、ただ演奏が上手いだけでなく、これらの要素が演奏に宿っているように思いました。
YouTubeという媒体がなければ、ストリートピアノに出会うこともなかったです。
実際にストリートピアノが置かれている場所で、聞くことができるというのは、ある意味、奇跡なのかもしれない。
いろんな要素が重なって、ストリートピアノに人々が惹きつけられるのだと思う。
表現者は純粋に表現していく
ストリートピアノYouTubeに感動した私。
ただ受け取るだけでなく、自分でも表現するうえで、演奏者から表現の姿勢を学んだ。
「ストリートピアノが人を魅了する3つの理由」は、切り口を変えれば、表現者が意識すべき点であると気づいた。
1.なじみのある曲が弾かれている
その表現が、身近である、親近感の湧くことができる内容が魅了するものになると気づいた。
どんな表現をするにも、表現を見る人、受けとる人を意識する。
突飛しすぎても、どこか近くにあるものの方が、受け取ってもらいやすいと思えました。
2.アレンジされている
表現者の表現がふくまれている。
そのままを表現してしまえば、真似やパクリになってしまう。
元は元として、そこに自分なりの表現をふくめる。
3.演奏者がなんの見返りを求めていない
表現者が、純粋に表現を、自信をもって表現していく。
結果的になにかを得られるのはいい。
表現が、見返りのためにする目的になってしまってはいけないと思えました。
ストリートピアノYouTubeと出会って、楽しんで表現していく大事さを学びました。