2017年6月21日一文物語あとがき-擬人化する際は、要素を1つ2つプラスする
今日の一文物語は、タコがスライディングをしたら、です。
着想
ガラスのタコの作り物の写真を見て、ふとスライディングしたら、吸盤に足をとられるんじゃないか、って思ったところから物語が始まりました。
タコの吸盤って、足の内側にあるので、外面でスライディングすればいいわけだと思ったり、吸盤って、自分でつけたら放したりできるよなと思ったりも。
たとえば、サッカーの試合中で、無我夢中で、相手からボールを奪おうと、スライディングをしていたなら。
野球で盗塁を決めようと、必死に走ってキャッチャーからの送球とほぼ同時にベースに滑り込む時に……。
そのあたりを想像して、書いていました。
擬人化
一文物語は、よく擬人化をして作っていることが多いです。
たいがい、そういう時はネタ出しに苦しんでいる時です。
擬人化は、良くも悪くも作りやすいと思っています。
最近のCMでもアニメ作品でも、擬人化キャラクターものが多かったりします。
自我を持たなかったものが、その特性を活かしたビジュアルと性格・意思を持った状態に面白みがあったりします。
現在は、いろいろと溢れすぎているようにも感じています。
ビジネス臭が強すぎるなと感じています。
ビジネス云々はさておき、擬人化は奇抜に見えて、案外普通で、普通だと逆につまらなくなる。
だいたい、誰でも思いつきそうな内容になってしまうと考えています。
なので、擬人化する際は、要素を一つ二つプラスするようにしています。
今日の一文物語でいえば、後半部分。
スミを吐いたり、恥ずかしさを覚えて、顔を赤くするような意味合いを込めてみました。
もともと足を取られて、というところを描きたかったのですが、さすがに前半部分だけで終わってしまうと、一文物語としてはチープだと思ったのです。
それに、擬人化なら、特性をとらえた落ちが必要かなと考え、後半部分ができ上がりました。