一文物語を始めるきっかけは絵本作家の成り立ちを読んで
2013年6月28日。
小説が書きたいと思うだけで、まったく書かず、いろいろなことから逃げて、なんとかWebデザインの仕事をして日々を過ごしていた。
一文物語を始めるきっかけは、ヴィレッジヴァンガードに置いてあった本を立ち読みしたのがきっかけ。
その本は、有名な会社の社長や作家、クリエーターがどんなことをきっかけにして、今の仕事をしているのかを書いてある本だった。
その中のひとりに絵本作家のことが書いてあった。
紆余曲折あったその人は、幼稚園で先生をしていた。
その時、園児に絵を描いてくれと頼まれて、毎日一枚絵を描いた。
最初は、下手だった。
でも、毎日一枚描いていた。
見てくれる子がいたからだ。
気づくと絵本のように物語となり、絵本作家になっていた。
最初に、絵を描いてくれと頼み、それ以来絵本作家のファンになった園児は、時がたって、絵本作家の妻となったという逸話もあった。
これを目にした時、
「そうか。 毎日、一文だけの物語を書けばいいんだ。そうすれば、毎日、新作を書くことができる」
単純にそう心から思ってしまった。
ビビッと体中に電気は走ることはなかったが、頭の中にかかっていたモヤがフワーッと晴れた気がした。
店を出るなり、すぐに一文だけの物語を考え始めた。
たぶん、これから自分は、長い旅へ旅立つのだ
と思っていたのかもしれない。
2013年6月28日、最初の一文物語はこれだった。
日の出が昇るとともに彼は、家を出て行った。
物語でも何でもない一文。
しかし、まぁ、この一文を作ってから、一度も途切れることなく書いていると思うと、遠くまで旅をしてきたなと思える。
最初の一文物語は、意味のある一文物語になっているじゃないかと思う。
この時はまだ、飯田茂実さんの一文物語集という本があることも知らなかった。
二日後にはAmazonで一文物語集を注文していたけど。
そして、
そして、
一文物語を始めて6日後、
尿管結石になって救急車で運ばれることになり、ダイエットを決意する。
きっと、一文物語がデトックス効果をもたらしてくれたのだと思う。(※個人の感想)
一文物語が何を導いているかはわからないが、その後は、浮き沈みもあみ、沈みきりそうになった時もあった。
でも、一文物語だけは、細い釣り糸のように自分をどこかで釣ってくれていた。
だから、今がある。
一文物語を始めた自分に感謝する。
さて、明日はどんな一文物語が生まれるだろうか。
想像できる毎日が楽しみだ。