私は、男性であり、女性の性格、性質について学ぼうと、全世界でも読まれている本書を手にしました。
男は火星から、女は金星からやってきた、とSFっぽいサブタイトルではありますが、まさに男女を言い表す最高の例えだと、本書を読んで納得しました。
そもそも生まれた星が違う異星人が、地球で暮らしているというくらい男女の考え方や性質が違いました。
もちろん女性のことについて知ることができましたが、男性のことも書かれているので、改めて、自分の性格についても学ぶべきところがありました。
目次
男性は調停屋、女性は教育委員長になりたがる
身に覚えのある性質です。
女性から相談めいたことを言われると、男性はすぐさま解決策を提供したくなります。
女性は、本当のところただ話を聞いてもらいたいだけなのに、ついつい男性は答えを出そうとしてしまいます。
また、女性は、親切にも男性を正そうと、教育する行動をとるというのです。
よくよく思い返してみると、そういう場面に出会います。
これらの性質を知らないと、男女の間で、たびたび意見の食い違いが発生します。
男女の言語が違うため、翻訳が必要
火星人と金星人では、使用される言語が違うため、地球で共通言語を話していても、翻訳が必要です。
女性は、詩的で、さまざまな隠喩や誇張表現をして、感情を発しています。
しかし、男性はその言葉通り、聞いた通りに解釈してしまいがちです。
そのため、女性が訴えたかった気持ちを感じ取れず、これまた食い違いが生じてしまうのです。
男性は、なぜそんな言い方しかできないのかと文句を言うのではなく、何を訴えているのか翻訳するよう心がけることを勧めています。
男女の情報処理方法
男性と女性とでは、考え方や現実への対応方法がまったく違うのです。
女性は、話しながら問題解決の筋道をつけます。話をする過程で、自分が何を言いたいのかを発見していきます。
男性は、すぐに話の腰を折るように調停屋にならず、愛情を優先させて聞くことが大事です。
逆に男性は、言葉にする前に、まず自分の中で考えることに時間をとります。内側でさまざまなことを検討してから、外へ向かって表現します。
この時、女性は、黙っている男性を早まって教育するようなことしないように伝えています。
情報処理方法ひとつとっても、男女で差があり、互いを知ることで理解も深まります。
まとめ
互いに言っていることが理解できない経験があります。ですが、本書を読んで腑に落ちました。
男性と女性とでの考え方や元々の性質、求めていることに違いがあります。
しかし、それらがわかっていれば、男性も女性もお互い愛をもって、理解が深められるとも感じられ、とても学びの多い本でした。
自分のことを知りつつ、また相手への理解をより深めていこうと思わせてくれた良い本でした。
ジョン・グレー/大島渚 三笠書房 2013年06月20日