本好きの人が、本好きの人のために作るブックイベント「Book Lovers」2017
「本」をテーマに、作家それぞれの表現で作った「本」の展示を見に行ってきた。
手製本、絵画・写真・文芸なとの作品集、絵本、zineなどの冊子。
趣向を凝らした本がたくさん集まっていた。もちろん、手にとって読むことができた。
MOTOYA Book・Cafe・Gallery
京王線の初台駅から少し歩いた住宅街の中の中、一般住宅に並んであった。
表に看板がなかったら、わからないところ。
Webサイトには、マップと道案内が丁寧に書かれていて、迷うことはないと思う。
なぜだか、秘密めいていてよかった!
中は、カフェとギャラリーが一緒になっていて、周囲の壁に沿ってぐるっと本が置かれ、飾られていた。
Book Lovers
個人が思い思いに書いた、もしくは作った本ばかりだった。
絵本が意外にも多かった印象。どれも手製本のようで、作り手の気持ちが手のひらからひしひしと伝わってきた。
中には飛び出す本や、ヘビの本といった仕掛けのある本もあった。
ヘビの本は、マトリョーシカのような箱がいつくもあり、それが連なっている。ひとつずつ展開していくと、開いた面にお話が書かれていた。
もう、これは本といえるのか。疑問をもちながらも、わくわくと楽しんでいる自分がいた。
ヘビの埋葬 装丁:雲泥流
http://motoyabcg.blog97.fc2.com/blog-entry-773.html
(MOTOYAのブログで写真つきで紹介されています)
ひとつだけ、オブジェ作品があった。
河村塔王さんの作品だった。
河村さんから、ご自身も展示に参加されるとお聞きしたので、足を運んでみたが、河村さんの作品には衝撃を受けた。
「言葉にならない」を形にしたような、まさに自分の今の気持ちが形にされている。
それが、率直な感想だった。
作品の意図からすると、反対だと思うが、実際に見たときにとても強い力を感じた。
実際に見ていただきたい。
talking head(s)
http://motoyabcg.blog97.fc2.com/blog-entry-761.html
(MOTOYAのブログで写真つきで紹介されています)
本と箱
本は言葉の入れ物で、それは本棚に置かれているものばかりだと思っていた。
しかし、Book Lovers にはケースに入れられたり、箱にしまえるようになっている作品もあった。
その箱は、本の内容、本の装丁ともしっかり合っていて、箱を開けたとき、物としての存在価値の光りを放っていた。
本は読むものでもあるが、物として見る存在の側面もあるのだと、初めて気づいた。
カフェに客は私しかおらず、店主の方といろいろとお話をさせてもらった中で、一文物語のはん・ぶんこを見ていただいた。
そしたら、
一年分の3冊を1つの箱に入れてみたら、どうかと提案していただいたのだ。
そう指摘された時、思考が広がった。なんか、宇宙に飛び出たようだった。
その発想はなかった。手製本できればいい、とだけ思っていたこともあるが、3冊で一年分の物語が一つの箱に収まると、また違う存在になる。
本の入れ物。
本棚とは違う場所にしまわれた本。
今のところ、どんな箱かは想像つかないが、作ってみたいと思った。
Book Lovers で、また新しい本の愛し方を知ることができた。
私なりの、本の入れ物を形にしてみたい。
想像は止まらない。
Book Lovers
2017/3/1(水)~ 3/26(日)
13:00~20:00
※月曜・火曜 お休み
※3/4(土)3/12(日)は17時から
※最終日は17時まで
※入場は閉館の30分前まで
展示がメインとなりますが、販売をしている作品もありますので、購入も出来ます。
Cafeでの展示になりますので、ドリンクのオーダーをお願いします。
Book Lovers 展示作品一覧(MOTOYAのブログ)
http://motoyabcg.blog97.fc2.com/blog-category-8.html
– 出展者 –
青木 弘之 / 青木光子 / あまぬまよしこ / あらき やすこ / いとざくらゆかり / 雲泥流 / KASIM / 柏田 有琴 / 鏑木ひとみ / 河村 塔王 / ギョーマンちめこ / さくらいひろし / さとぽりん。 / さの ともみ / SAM / しらがさちこ / 新綴 / 杉谷ふさえ / 高橋マス子 / たなかひさの / 津村明子 / 寺嶋さと子 / なかいかおり / 中西康治 / 中野愛子 / 西川 恵子 / 野中健一 / HUMAN / 平松 悠 / hokori / Mai Kobayashi / まつした たえこ / 三上 愛 / 村山 このみ / 森本 歩子 / よしかわ ななこ / Lacca / 渡邊沙織