未開拓の地、宇宙。昔から人は、宇宙を目指していた。
まだまだわからないことだらけだけど、想像をふくらませるようなロマンが、宇宙にはある。
そんな空ばかり見ていることが多いけど、地面の下ってどうなっているのか、あまりわからない。
もしかして、土の中にも世界が広がっているんじゃ……。
男心をくすぐるロマンが地底にも広がっていた!
目次
冒険漫画『地底旅行』
2017年3月時点で3巻まで出ている。地底旅行は、謎解き・SF・ファンタジーが入り混じった冒険漫画だった。
3巻の終わりもいいところで終わってしまっているので、続きが早く読みたい!
最初は暗号文の解読から始まる。この暗号文の解読が地底に入る穴の入り口を示すのだが、ちょっと退屈だった。でも、これを乗り切れば地底旅行が始まる!
外界と遮断された世界で、主人公の葛藤がドキドキハラハラさせる。
圧迫巻を演出するモノローグ
洞窟の中の描写はいうまでもなく、現実にそこにいるかのような息苦しさすら感じさせるモノローグがこの漫画にはところどころ入る。
原作が小説ということもあるが、このモノローグがその場の登場人物の気持ちを上手く伝えていると感じた。
真っ暗な闇の中の自問自答、密閉された土の中での孤独、崩れるかもしれない天井……。
死と隣り合わせな緊張感を上手く演出している。
未開の地にワクワク
たびたび計算されて示される数値は、科学的にどうなのかわからないが、そこはファンタジーとして捉えつつも、誰も見たことのない解明されていない世界を歩く。
予測されていた地下の世界と、食い違う真実。
探検が進むと、深さはどのくらいで、地上でいえばどの辺りなのか。
空気はあるのか、水は、光は、ましてや生物はいるのか……。
今まで考えもしなかった自分の足元に、まさかと思えるような世界が本当にあるのか。
宇宙もいいけど、地底も行けるなら行ってみたいと思わせてくれた。
倉薗紀彦/ジュール・ヴェルヌ KADOKAWA 2016年03月23日
ジュール・ヴェルヌ/高野優 光文社 2013年09月10日