糸かがり手製本はん・ぶんこの糸かがり
手製本制作、ついに糸でかがる工程にやってまいりました。
糸かがりということもあり、糸は1本のみでかがっていきます。
できれば、かがるための表紙と本文、そして裏表紙すべてが揃ってからのほうがよいのですが、制作時間の都合上、今回は、かがれるところまでやることにしています。
本文冊子が1冊出来上がっていませんが、そこまで進めていきます。
道具
糸と針があれば、基本的には問題ありません。
針は、先が尖っていない針を使います。紙を誤って指してしまうので。クロスステッチ用の針を使用しています。
製本針もありますが、針の太さが少し太めなので、穴の広がりをおさえるため細めの針を使用。
また、冊子をおこえこむクリップや、糸用ワックスがあると、より制作がスムーズになります。
糸:レース糸
使用している糸は、レース糸。
横田株式会社のダルマ糸。#40の紫野という種類。
単色のものやグラデーション糸もあるので、どれを使うか迷います!
ダルマレース糸#40 紫野 | レース糸 | PRODUCTS | 横田株式会社-ダルマ糸製造元-
糸用ワックス
糸用ワックス–Thread Heaven。
手芸サイトなどを探して手に入れました。
指で糸を押さえて、糸を引っぱります。糸がワックスでコーティングされます。
ワックスをつけることで、絡まりが少なくなり、糸の保護にもなります。
糸かがりの流れ
表紙の外から内側へ一度糸を通して、反対の穴からまた外へ。
表紙の厚紙を二つ折った理由は、内側へ糸を通すためです。
また、最後に外に出ている糸を内側に入れ込んで、厚紙を貼りわせます。そうすることで、糸が内側に隠れます。
表紙に、本文冊子を重ねます。
本文冊子の穴へ、糸を通します。
本文冊子の内側。隣の穴から、外へ糸を通します。
同じ位置の表紙の穴に糸を通します。
最初に表紙に通した糸をまたぐようにして、もとの穴から糸を出していきます。
こうすることで、表紙と本文冊子が糸で結ばれるような形になります。
また本文冊子の同じ穴から内側へ糸を通して、次の穴へ。
次の穴から外へ出て、さっきと同じように表紙の穴へ通して、糸を引っ掛けて、この穴へ戻ってきます。
基本的には、1つ前の冊子の糸を軸にして、糸を回していきます。
実際には、折り返しの部分にもやり方がありますが、こんな感じで繰り返していくと、本のようになっていきます。
背に、糸目もきれいに出てきます。この作りでは、背表紙はありません。背表紙がないことで、どのページも平らに開くことができるようになるのです。
最後の冊子が出来上がるまで、余っている糸は、いままでかがってきたところが緩まないように結んでおきます。
もちろん、ほどけるようにしておきます。
本の形なって、完成までもう少し。
出来上がりが楽しみだ!
制作中の手製本に掲載している一文物語は、毎日、当サイトでも更新しています。
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