小説の文章が書けなくなった時に読んだ、小さな気づきを与えてくれて、すぐ読める文章読本4選
プロットはできているのに、いざ、本文を書き始めようとすると、何を書いていいかわからなくなり、全く小説が書けなくなった時がありました。
その要因は、いろいろあるのですが、悩んだ結果の一つに、小説の文章とは何かを知る必要がありました。
物語の作り方やキャラクター作りについては、本や創作仲間と議論することも多かったのですが、文章については全く触れることはありませんでした。
もともと学生時代から、いわゆる国語ができませんでした。本を読むことも、作文も苦手でした。
文章というモノの勉強から、意識的に離れていました。しかし、これから紹介する本は、小説というものを優しく教えてくれました。
小説を書いている人なら知っていることも多いですが、その中から私は、文章を作るヒントを得ることができました。
めざせ!伝わる文章の達人 読まれるための文章読本 (MyISBN – デザインエッグ社)
大きく分けて3部構成になっています。
- 基礎編「読みやすく、わかりやすい文章とは」
- 応用編「人に伝わる文章とは」
- 漢字編「このとき使う漢字はどっち?」
文章を俯瞰して見ること
文章例と改善例、そして解説という流れで、文章の改善意図がわかりやすく書かれていました。
読み進めて行くと、多くは知っているよ、という内容も多くあります。たぶん、日本語を知っている方なら誰でも思うはずです。
しかし、改めて指摘されることで、自分の文章はどうなのか、という気づきを与えてくれます。
基礎的なことではあるのですが、普段から日本語を使っているからこそ、文章を書くときにそれらを意識できているか、再度自分に問うことができました。
一文一文を俯瞰して書いて行くことを改めて教えられた1冊。
物語が書けないあなたへ ストーリーデザインの方法論 (PIKOZO文庫)
この本は、物語の流れをどう作るかが主題の本でした。
文章を書くことからは少し論点が違っていたのですが、やはり文章を書く上で気づいたことがありました。
描写とは何かを初めて知る
添削されている小説作品が載っているのですが、セリフや気持ちなど、くどい説明なども一切ないにも関わらず、内容がとても伝わって来る作品でした。
描写がいい、というのです。
そもそも私は、小説における文章で、描写がどれで、セリフはあれで、説明がこれで、と意識したことありませんでした。
今までは、闇雲に書いていたわけです。
これを読んでから、どこで何を書くのか、書くべきなのか、設計を考えるようになりました。
作者は裏方である
この文言を見て、ハッとさせられました。
読んでもらうからには、面白い作品に仕上げたいと思うあまり、
この展開はどうだ、
こういうキャラクターがお好みでしょ、
という、本書の言葉を借りると「腕自慢」をしていないか、と問われました。
確かに、これは気づかないうちに、磨きに磨いた光り輝く宝を見せびらかしたい欲が、私自身にも当てはまると感じました。
小説は、私を知ってもらうためのものではなく、読者がある種の夢物語を楽しむものであると強く思わされました。
本書「物語が書けないあなたへ ストーリーデザインの方法論」は、kindle unlimitedに対応しています。
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小説の書き方~あなたが小説を書くための方程式~20分で読めるシリーズ
先に紹介した「物語が書けないあなたへ」と同じ、小説を作る流れを追う内容です。
やはり、文章自体を書くことについてはほとんど触れられていませんが、書く上でのヒントが一つありました。
それは、どの人称で書くか、ということです。
人称を決めておく
多くの小説は、「一人称」か「三人称」で書かれていることが多いです。
物語を進めて行く上で、どの視点で描くほうが読者にとって、より効果的かを判断する必要があると感じました。
ただ私は、昔から「三人称」で書く際に引っかかっていることがあります。時折指摘されることがあるのですが、三人称で登場人物の独白や内心の言葉を書くな、と。
私は、三人称だから書けることだと思っていて、三人称でも視点がぶれていなければ良いと思っています。
そのことについて深く書かれてはいませんでしたが、人称による描写方法を改めて勉強できました。
ラノベの書き方。ライトノベルの執筆と最初の心得。何人称で書くか、キャラクター、ストーリーの作り方。20分で読めるシリーズ
kindle版しかありませんが、107円ととてもお安い。ラノベの書き方とあなどるなかれ。
小説の文章の初心を教えてくれる本書。
もちろん、ラノベの書き方でもあるので、キャラクターの練り方や物語の作り方も書かれています。
小説の三要素
小説とは文章の集合体である。小説を分解すれば体調の文章になり、その文章を解体すると三つの要素が抽出できる。
その三つとは「状況」と「心情」と、そして「会話」だ。
誰しも、小説を読んだことがあれば、だいたい気づけるものなんだと思いますが、私は気づけませんでした。
先にも書いたように、描写って? と言っているくらいです。
本書で、この三要素を知れただけでも、読んで良かったと思っています。
三要素に気づいたことで、どこで何を書くべきなのか、場面として成立させるために何を文章に起こせば良いのか、考えられるようになりました。
まとめ
小説を書く時、何を文字に起こせばいいのかわからなくなった時、やはり、基本に立ち返ることを学びました。
どう書けば正解ということがなく、最終的には自分でこうだと思う文章を書くしかないのです。
やっと、私は、これらの本を読んで、文章を書くための基本を見つけられました。
文章を書くには、まだまだ知らないこともありますが、書けない状態を打破することができ良かったです。