「Another」「Another エピソードS」の続きとなる新作。
夜見山にある中学校、呪われた三年三組を舞台にしたホラーミステリー小説です。
新学期になると、そのクラスには、死者が蘇ってクラスに紛れていることがある。
しかし、それが誰だかわからない。もし、そうなった場合、一人増えた分、「いないもの」を一人作って、クラスの人員数を整える対策をする。
そうしないと、三年三組の関係者が、月に一人は死んでいく物語。
目次
中盤までは、物足りなさもあった
「Another」ですでに、三年三組に起きる死や対策について、知っていることを前提に読んだ本作。
きっと、それを超えるソワソワした世界や恐怖が描かれているのと思いながら読んでいました。
中盤までは、そこまで大きな動きがなかったので、物足りなさもありました。
しかし、それは、後半に起こる出来事の布石で、どっぷり「Another」の中に引き込まれていたのです。
三分の二以降が、2001の真骨頂!
定説であれば、本編三文の二で、物語は終わっている。
でも、まだ三分の一ものページ数が残っている。
そこから、2001の本領発揮と言わんばかりに、たたみかけるように「Another」の恐怖が襲ってくる。
なにを書くにもネタバレになりそうなので、内容は伏せておきます。
前作に出てきたキャラクターも3年の時間が進んで、成長した姿も見れて、良かった。
怖いもの見たさで、読むことが止められない
グイグイと引き込まれる展開に、読むのが止められませんでした。
次になにが起きるのか、先が気になって仕方ない。
800ページ近くあるにもかかわらず、そのページ数をまったく感じさせません。
死に触れる出来事が多くあって、気持ちが沈んでいく登場人物たちですが、それでもなんとかその現象を止めるべく行動します。
その行動とミステリー要素も合わさって、「Another」の世界から抜け出せませんでした。
終盤、三分の一はノンストップで読み続けてしまったほどです。
まとめ
7年ぶりの長編新作も、「Another」の魅力は健在でした。
中盤までこそ、「Another」のソワソワ・ドキドキが物足りないと感じました。
しかし、読み終えてみれば、「Another」の世界観にどっぷり引き込まれていました。
「Another」を知っているからこそ、その上をいく展開にのまれ、最後まで楽しく読み終えることができました。
著:綾辻 行人
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