名刺がわりの小説10選

2020 3/09
名刺がわりの小説10選

Twitterで流れてきたハッシュタグ「#名刺がわりの小説10選」に参加しました。

Twitterにアップものをブログにアップします。

私を構成する小説の作品と、選んだ理由や好きなところをご紹介します。

目次

迷路館の殺人 / 綾辻行人

小説「迷路館の殺人」の表紙

迷路のような作りの館に呼ばれた作家たちが、この館を舞台にした推理小説を書く。その間で起こる殺人事件。

ひょんなことから、毎回館に足を踏み入れる島田潔が、事件を解決していく館シリーズ第3弾。

現実でも起こりそうな本格的な推理小説です。

初めて手にとったのがこの「迷路館の殺人」です。中学生の頃、1作目があることを知らず、タイトルに惹かれて本作を読み、引き込まれました。

文章を読んでいると、まるで自分がその場にいる臨場感すら感じられ、奇妙な館に閉じ込められているようにすら思える作品です。

殺人描写もリアルな分、苦手な人もいるかもしれませんね。

Another / 綾辻行人

小説「Another」の表紙

ある街の中学校に転校してきた主人公だったが、クラスの雰囲気が異様だった。一人の女子生徒が存在するにも関わらず、いない存在として扱う特殊な環境。

その理由を探っていくのだが、不運な事故が身の回りで相次いでいき、その真相を突き止めていくホラー小説。

ミステリー要素もありつつ、学園モノ要素もある怖いけど、どんどん読み進めたくなる面白さがある。

学生時代に、学校の不思議を探りたくなる好奇心を思い出す。

麦の海に沈む果実 / 恩田陸

小説「麦の海に沈む果実」の表紙

三月以外に転入した学生が破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。主人公の少女は、二月最後の日に転入する。

灰色めいた学園で起きる生徒の失踪や校長との交流会や、いわくつきの本。

それらを追い求めてたどり着いた真相とは。

恩田陸さんの中で一番好きな作品。ちょっと不思議で説明つかないような世界観が、とても好き。

私もこんな学園にいてみたかった。

満月の夜、モビイ・ディックが / 片山恭一

小説「満月の夜、モビイ・ディックが」の表紙

男子大学生の鯉沼は、同じ学校に通う香澄と、バス釣りで出会った絵描きの男と三人で不思議な旅に出る。

それは、それぞれが自分自身や家庭、現実から逃げる旅のよう。だが、香澄のつかめない性格に鯉沼は、翻弄される青春恋愛小説。

この作品は、私自身にとって、精神を落ち着ける薬となった。

内容からしてエンターテイメントからは、離れているので、万人にはオススメはできないけれど、私を構成する一部。

どこか、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」を匂わせる。

ときどき、読み返してしまう小説。

一文物語集 / 飯田茂実

小説「一文物語集」の表紙

たった一文、一行で完結する想像広がる物語集。

一文で物語が成り立つのか、そんな常識をことごとく覆される短い物語。

しかし、そこに並べられた言葉が、なぜか余白を勝手に想像させる。

何度読み返しても、違った色を見せてくれる本です。

また、私自身の創作に、とても影響を与えてくれた本。

心霊探偵八雲シリーズ / 神永学

霊的な話はあるけれど、しっかりしたトリックや説明がなされているので、現実感ある面白いミステリー小説です。

死者の魂を見ることができる不思議な能力を持つ大学生の主人公。

幽霊騒動をきっかけに、怪奇事件の謎を解決していくミステリー小説。

とても短い文体で、しかし、まるでその場にいるような体感のある文章が、ハイスピードで物語を展開していく。

主人公のぶっきらぼうでクールな性格も、物語を追って、周囲の登場人物で変化し、成長していくところも楽しめる作品。

新世界より / 貴志祐介

1000年後の日本の豊かな自然に囲まれた集落が舞台。

現代と古き良き日本が融合した雰囲気の中、人々は、念動力を宿していた。

それを恐れる知能を持った獣たちがいる環境で、子供達は、集落から外へと出て、知られざる旧時代の真実を知る。

ファンタジーようなSF。細かいところまで、作り込まれた世界観と子供達の人間描写に、改めて人の気持ちを考えさせてくれます。

最初から最後まで、読めない物語に、読み進めてしまう小説。

夜の写本師 / 乾石智子

本格ファンタジー小説。

母親を殺された主人公が、写本を行う一種の呪術で復讐を遂げようとする物語。

因縁、怨念めいたものが終始漂い、ダークな面を感じつつも、豊かな表現力でその世界に引き込まれていきます。

どちらかといえば、大人向けファンタジー小説。

ライ麦畑でつかまえて / J・D・サリンジャー

小説「ライ麦畑でつかまえて」の表紙

16歳の少年が、大都会をさまよいながら、感じるままをそのまま語るロードムービーのような小説。

時代背景が違えど、少年の視点で見る社会が、共感できる部分も多くあります。

自分が言えないことが書かれていたり、こんな少年の視点が自分にもあったらと思うところもあった。

しかし、読む年代によって、その捉え方は変わり、世界中で長きに渡って読まれ続ける作品であることがよくわかります。

様々な角度から、考えさせてくれる一冊。

ギヴァー 記憶を注ぐ者 / ロイス・ローリー

小説「ギヴァー 記憶を注ぐ者」の表紙

安全・安心が保証され、一生を約束された規範の中で人が生きる未来が舞台。

感情と記憶がコントロールされている世界で、少年の主人公は、12歳の儀式で、レシーヴァー(記憶の器)の仕事を任命されます。

受け継ぐ記憶を通し、今、住んでいるコミュニティー、世界の違和感を感じ、コミュニティーを脱出していく物語。

SF小説だが、根幹は児童文学。しかし、大人も考えさせられる本作は、4部作の1作目。

すべてはここから始まり、現実にもしかしたら訪れるかもしれない未来を読んでいるようでした。

「ギヴァー」の感想記事↓

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