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運動は、体にいいとよく聞きます。椅子に座っているばかりよりは、いいことは当然。
運動は、健康的に体を維持するだけでなく、頭、とりわけ脳にもいいとも聞きます。
集中力がついたり、やる気が出せたり、アイデアが閃いたり……。
漠然に言われても、なかなか理解できません。本書は、それをわかりやすい言葉と数々の実証実験を例に、脳の働きを説明してくれていました。
運動、特にランニングやウォーキングが脳をいかに活発化させるのか、とてもわかりやすかった。
終始一貫して書かれていることは、ランニングやウォーキングがいかに脳にいいかが書かれています。
くどいくらい書かれているが、実験と解説によって、脳がどう変化し、集中力が高まったり、学力が伸びるのかがとてもわかりやすかった。
読み終わるころには、ランニングやウォーキングしたくなっている自分がいました。
何かとストレスのかかる昨今。見えない未来に、不安が募り、鬱になる人も多くいると聞きます。
ストレスが人体に様々な影響を及ぼすことは周知のこと。
少しでもそのストレスを抑えたければ、脳の思考領域である前頭葉の機能を促すことが大事。
運動を長時間よりは、短時間数回行うことで、血液が大量に前頭葉に流れ、新しい血管が作られて供給量が増えることによって、老廃物が取り除かれます。
1回だけの運動で効果は少ないですが、定期的に続けることで、ストレス自体感じることも少なくなっていきます。
最新のデータでは、週2回以上運動をしている人は、ストレスや不安とほぼ無縁と答えているそうです。
集中物質「ドーパミン」を増やすことで、集中力が高められます。
そのドーパミンを増やすには、運動をすること。運動をした直後に、ドーパミンの分泌量が増えることが判明しています。
運動を終えてから、数時間はその状態が持続します。
集中したいなら、運動をしてからの方が良いのです。ドーパミンの量を増やすには、ウォーキングよりもランニングの方が適しています。
習慣的に繰り返すことで、ドーパミンが増えていくそうです。
運動は集中力の改善に優れた効き目を発揮する、副作用の全くない薬だ。
しかも運動の時間が長ければ、それだけ効き目もはっきりと現れる(だからといって無理は避けるべきだが)。
P117
スウェーデンの調査では、週2回だけの体育の授業があった生徒の学力より、毎日体育の授業があった生徒の学力の方が高かったのです。
他の科目は、同じ内容なので、ただ体を動かすことだけで、子供達の集中力にも影響していると言います。
その運動は、なんでもよく、ポイントは心拍数を増やすことだそうです。
試験の得点があった子供達は、たった20分でも効果があり、大幅に上がった子供達は40分以上、息が切れる運度をしていました。
心拍数は、1分間に最大で150回まで上がる運動だった。
ランニングに限らず、体を動かす遊びやサッカーでもよく、子供達はどんなものでも同じように効果があると考えられています。
10分から40分ほど、体を動かすことだけでいいのです。
新しいアイデアを出す能力において、歩きながらテストを受けた被験者の成績は、歩かずに受けた被験者を約60%も引き離しています。
散歩をしているときに、何かひらめいたり、アイデアを思いつくことも多いです。
脳の中にある視床という部分が、キー情報を選別する働きをしています。視床が正常に働くためにはやはりドーパミンという物質が必要でした。
正しく意図して創造性を上げるには、脳内のあらゆる部位にアプローチできる運動が最適なのです。
運動後、1時間から数時間は創造性が上がった状態になります。
ただし、疲れすぎると集中できなかったりし、返ってやり過ぎると逆効果です。
ただ運動し続ければ、集中力が高まり、学力が上がり、才能が開花したり天才になれるのか。
もちろん、運動だけではそうはなりません。
本書では、モーツァルトやニュートンの例が出ていましたが、彼らは日々、勉強や研究、練習を繰り返していました。
それにプラスして運動をしたことで、素晴らしい才能を開花させたのです。
私たちとて、日々の研鑽と、習慣的な運動を行うことで、創造力を高められる可能性を持っています。
そう言われると、もう運動しないよりは、した方がいい。
ストレスを抑えたり、集中力を高めたり、アイデアを閃かせるには、運動することが最善策です。
最低30分のウォーキング。心拍数を増やすなら、ランニングを週3回、45分以上行うことが望ましい。
有酸素運動を中心に行うことで、脳が活発的になり、様々な効果を期待できます。
週に数回の運動を半年続けると、目覚ましい変化があると、習慣的に運動をすることを勧めています。
読み終えて、私は、しっかり運動に取り組んで行こうと思いました。
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