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この本を見つけた時、「お伊勢参りファンも必読の一冊!」と説明があり、興味を持ちました。
私は一度、伊勢神宮に行く機会がありました。お伊勢参りは、感謝を伝えに行く場所でもあり、この本には、どんな「ありがとう」について書かれているのか知りたくなって読みました。
まだまだ、「ありがとう」という言葉には、私の知らない言霊が隠されていて、新しい気づきも得ることができました。
それをご紹介します。
もともと私は、「ありがとう」を言うのが苦手でした。
ありがとう日記というものをつけ始めてから、少しずつ言えるようになりました。
当初は、10個も「ありがとう」と言えるものが思いつきませんでした。
それでも、あれこれ理由をつけては、ありがとう日記をつけていると、ちょっとした些細なことにさえ、「ありがとう」と思えるようになっていました。
そんな小さなことに感謝してもなぁ、と思っていても、気づけば思いもよらない視点で、感謝している自分がいました。
人間関係の出発点は人に甘えること
「ありがとう」を言う場面とは、究極的には、人に、もしくは何かに甘えていたから、言えるのだと思います。
甘えさせてくれる人がいて、甘えていい自分がいる関係が成り立ちます。
そう思えた時、ふっと心がまたひとつ軽くなったように思えました。
どちらの状況もあって、人は生きていけるのだと感じました。
どうして、この場にいるのか。
いろんな巡り合わせがあってのことだと思いますが、やはり最後は、自分で決めてそこにいるのだと思っています。
きっと何かを達成したかったり、目標があったり、はたまたそこが好きだからかもしれません。
自分をよくしてくれると思って、そこにいるのだと思うと、感謝してしまいます。
ただし、本書では、
向上心、努力、目標という言葉に惑わされないほうがいい
本当の幸せというのは、何かを想定して、それが手に入ったら幸せなのではありません。幸せとは、すでに幸せに囲まれていることに気がつくということなのです。
と、ありました。
何かが足りないから不幸というのは、とても辛いように思えます。
向上心などは、大切な気持ちではありますが、そればかりに囚われてしまうことの方が、不幸なのだと感じました。
今の状況や環境があってこその向上で、今に感謝しつつ、向上できたら、また感謝したいと思えました。
そんなことを人生で思ったことは、ありません。そもそもその発想がありませんでした。
1月1日、朝早く天皇は、
「もし今年、日本に災いが降ってくるのであれば、まず私の体を通してからにしてください」
という祈りを捧げているそうです。そう考えると、被災地を訪れる天皇の姿には納得のいくものがあります。
これには、本当に愕然とした自分がいました。
そこまで人のことを思えるかと聞かれたら、すぐには言葉を返すことはできません。
自分が病気になった時でさえ、つらいのに、人のものまで受け入れらるのだろうか。
愛する人の病気を少し持つことができたら、愛する人は少し楽になるのでしょう。
そう考えることができれば、愛する人が少しでも早く治り、元気な姿が見れることでしょう。
そうなれば、病気を担うことも感謝になりますね。
まだまだ知らない、「ありがとう」の言霊の力に気づくことができました。
ありがとうを通して、病気を肩代わりするという意識を持つとも思いませんでした。
でも、些細なことへの感謝の積み重ねが、人生を豊かにしていくものだなと感じました。
日々への感謝も忘れず、これからも過ごしていきます。
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