「インプット大全」を読む以前、2019年3月に開催された樺沢紫苑さんの「インプット力養成講座」を受けていました。
今回、本となり、実は買うことを躊躇していました。同じことが書かれているのではないかと。
読み終えて、それは杞憂に終わりました。講座の記憶が蘇り、実践できていないことの再確認ができ、新しい大きな気づきも得ることができました。
生きること自体が学び。
その中でどのように自己成長するのか、情報をどう効率的にインプットすればいいのか書かれた本です。
特に、情報爆発時代をただ情報の海を漂うのではなく、どう泳ぐのか、実践に役立つ本です。
目次
1週間、ネットで得た情報を言えたのは、たった3つだけだった私
講座でのワークで、ここ1週間でネットで得た内容を覚えているだけ書き出すことをしました。
思い出せたのはたった3つだけ。それはもう、その事実に衝撃を受けたのを今でも思い出します。
つまり、インプットしているようで、流し見し、一切インプットされていなかったのです。
講座でも本書でも、「ザル見」という言葉がとても強烈でした。
なんとなく読む、なんとなく聞く、なんなとなく見るでは、ほとんどインプットされないのです。
本物のインプットは、深く読む、注意して聞く、注意して見ることが大事なのです。
それでは、どうしたら、注意深く、なるのか。
アウトプットを前提にすることで、自然と注意深くなります。
アウトプット前提でインプットする
アウトプットすることで、記憶が定着することはよくわかります。
何度もアウトプットしなくても、アウトプットすることを前提に、インプットすることで、インプット率を高めることができます。
例えば、単に映画を観るのではなく、映画の感想をブログに書くことを前提にします。
そうすると、どんな物語なのか、登場人物の構成や、映像自体の面白み、自分の満足度など、観察する部分が増えていきます。
自ずとより細かく映画を観ることに注意を注ぎます。
心理的プレッシャーがかかることで、集中力が高まり、記憶力、思考力、判断力が高まると言います。
アウトプットを前提にするだけで、圧倒的に記憶に残りやすくなります。
アンテナを立て、必要な情報だけを集める
情報の海を漂うだけでは、ザル見と一緒です。その中から、自分にとって必要な情報だけを得るには、アンテナを立てること。
脳の中には、選択的注意というフィルターがあり、自分の興味あることには反応して、必要な情報だけに目を見けることができます。
興味あることにアンテナを立てておくことが重要です。
自分に興味あることを洗い出す
自分の興味については、自然と出来ている人もいるとは思います。
自分の関心事を整理することで、インプットしたい情報がわかるだけでなく、記憶が効率化します。記憶が整理されていることで、アウトプットも格段にしやすくなります。
本書では、脳内情報図書館の作り方として、マンダラチャートが紹介されています。
メジャーリーガーの大谷翔平選手が高校生の時に、野球を上達させるために目標を書き込んでいたことでも有名です。
私も作ってみました。
中心の8マスに、自分の興味ある大きなカテゴリーを書き出します。
その周囲に、そのカテゴリーから細分化していきます。
これを作ったことで、自分の関心ごとが把握でき、これは自分が求めるもの、とわかるようになりました。
そして、不要な情報にはあまり目を向けなくなったことも実感できています。
本を深く読む
本を読む機会は多いのですが、読むのが遅いです。速読できた方がいいのかと思うこともしばしばあります。
インプット大全では、深く読む「深読」をすすめていました。
「深読」は、その本の内容について議論できる水準。また、ブログに骨太な感想をアップできれば、同等。
やはり、ここでもアウトプットすることを前提にすることで、本を深く読むことができます。
速く、たくさん読んだからといって、記憶に残らず、思い出せないのでは、意味がありません。
私は、これに「選択的注意」を使って、その本で何を得たいのか、何を学びたいのかをはっきりさせて、読むようになりました。
以前まで、大雑把にこんなことを知りたいと本を読んでましたが、さらに具体的に興味を深掘りすることで、得られることも多くなると思いました。
小説を読む7つのメリット
小説を読むことは、単なる娯楽だと思っていました。しかし、それ以上の効果があることを知りました。
- 本が好きになる
- 頭がよくなる、脳が活性化する
- 共感力がつく
- 創造性が増す
- ストレス解消効果
- 他人の人生を疑似体験できる
- 楽しい、人生が豊かになる
私自身、小説を書くので、これらのことを知れて良かったです。
読んでくれる人にとって、こういった効果があるよう書くときの意識が高まりました。
ザル見をやめるインターネット活用術
1週間で得た情報を3つしか出せなかったことがショックで、インターネットの触れ方を少しずつ改善してきました。
パソコンだろうとスマホだろうと、だらだらネットをなんとなく見てしまって、ザル見になっていました。
そこから得たものは多くはなく、他に当てることができた時間だけが奪われていきます。
情報宅配便化 → ネットサーフィンをしない
自分に必要な情報が届くようにしてしまえば、当てもなく情報の海を漂う必要はないのです。
インプット大全でとても参考になったのは、情報のタイムライン化です。
情報のタイムライン化
TwitterやFacebookのタイムラインに、必要な情報が流れるようにしておきます。
それは、必要な情報を流してくれる人やコンテンツをフォローすることです。
当たり前の機能ですが、なんとなく面白いからフォローするのではなく、意図を持ってフォローすることが大事です。
いちいちブックマークを開いたり、それぞれのアプリを立ち上げるのは非効率的です。
Googleアラート
Googleのサービスで、自分の関心あるキーワードを登録することができます。
設定した頻度で、設定したキーワードのニュースやブログ記事のリンクをメールで送ってくれます。
自分で、検索する必要がないのです。そのメールをチェックし、気になるタイトルがあれば、確認すればいいだけです。
この方法を知って、関心あるキーワードを設定して、自分で調べるよりはるかに有益な情報が勝手に集まってくることを知りました。
Googleアラートへ
RSSリーダー
Webサイトやブログをアドレスを設定しておくことで、更新された記事がタイムラインのように、読めるシステムです。
わざわざブックマークからサイトを見に行かなくても、そのブログの更新記事が届くのでとても便利です。
私も長年RSSリーダーを使用しています。
メールを仕分けて、必要最低限のチェックで効率的に!
メールもまだなんとなく使用していますが、メール活用術もとても参考になりました。
自動的に必要なフォルダに分類されるよう設定しておくことで、重要メールだけを確認できるようにします。
その他の優先度の低いメールは、後からまとめてチェックします。毎度、いちいち確認してはキリがないことをわかってはいますが、できていませんでした。
インプット大全の著者樺沢さんは、以下のように分けていました。
重要なメールは、2つのフォルダに入るようにし、ここだけをチェック。すごい効率的!
その他に、重要なフォルダを設定。
そして、優先度がないメールは、受信箱に入るようにされていました。
大切なのは、通知を切ること。3時間に1回、もしくは休憩時に確認するくらいで良いのです。
今今、メールで、急ぎの連絡はないでしょう。通知が来るだけで、仕事のパフォーマンスは半分以下に下がってしまうのだそうです。
この項目を読んで、私も即実践しました。Gmailや幾つかのメールを、メーラーに読み込んで仕分けられるように設定しました。
必要な時だけ、アプリを起動させるようにしました。
やってみると、通知が来なくなったことで、気持ちもスッキリしました。
生きること自体が学び
CHAPTER6では、「あらゆる能力を引き出す最強の学び方」として、様々な学ぶ方法が書かれていました。
- 人と会う
- メンターに学ぶ
- 病気から学ぶ
- 歴史から学ぶ
- 旅に出る
- 食べる
- 遊ぶ
- お酒を飲む
- 料理を習う
などなど、これらは普通の生活の中でよくあることです。
これも、アウトプットを前提にし、自分の興味あることにアンテナを立てた状態で、人生を生きるだけで、一つ一つが学びの場になるのだと気づきました。
ただ、脳が一度に記憶しておける処理は、3つまでらしいのです。
だから、一度に全部を吸収するというは難しいのです。
まずは3つの気づき得ることを意識して、また次に3つ、また3つと増やしていくことで、パンクせず、吸収しやすくなります。
気負うことなく、限界を知った上で、取り組めたほうが卑屈にならず、気持ちよく向き合えます。
インプット大全のまとめ
- ザル見で、時間を無駄にしていいのか自分に問う
- アウトプットを前提に、インプットに取り組む
- 必要な情報にアンテナを立て、普段の生活の中にも学びがある
ただなんとなく日々を過ごすのはよくないと思いつつも、何をどうしたらいいかわからない部分もありました。
放り出された情報の海にただ漂うのではなく、自らの手で効率的に情報を得て、生き抜かなければならない時代です。
インプット大全を読んだことで、当たり前だと思っていた目の前の生活にも、多くの学びが隠れているのではないかと気づきました。
アウトプットを前提にするというちょっとした意識で、インプット力も上がり、得た情報や知識を生かして、自己成長させていきたいと思います。
柴沢紫苑さんのX@kabasawa
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