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2019年11月24日に開催された文学フリマ東京。
そこで入手したアイテムをご紹介。白樺あじとさんの短編ミステリー小説。
当日のブースには、本作だけが置かれていました。ご本人は不在のためなのか、無料で配布されていました。
前回、前々回の文フリでもご本人は不在でした。
本作も、無料にしておくのはもったいないほど、面白い日常ミステリー小説でした。
第一話とあるので、続編がある模様。
舞台は、とある高校の下駄箱。
第一話は、終始、下駄箱の場面で完結します。
1場面で全てが進行しますが、柔らかな文体と流れるような文章の引き込み力で、最初から最後まで楽しませてくれます。
その下駄箱で、とある女子生徒から、突然、犯人扱いをされてしまう主人公の男子学生。
訳がわからないまま、事情を聞きながら、話が進んでいきます。
二人の会話は、終始下駄箱で行われますが、彼女の説明や推理を展開してく男子学生の思考が、高校全体を想起させるので、読んでいて飽きがきません。
作者の白樺さんの作品は、日常ミステリー作品が多く、ゆっくりとした流れの中に、ハッとさせる鋭さが随所にあって、楽しめます。
もちろん、ミステリー小説ですので、しっかりとした構成と作り込みで、読む側も推理をしながら読み終えることができました。
まだ、第一話だけのようで、次のイベントあたりには、新作として完成した作品が読めるのではないかと思っています。
学園モノのミステリーになるのでしょうか。続きが楽しみです。
なにより、文章も作品自体も面白く、毎回楽しみにしているのですが、いつも本が無料配布。
本にもされているので、当然、制作費がかかっているはずです。ぜひ、お金を払わせて欲しいと思っています。
白樺あじとさんのTwitter:@coelacanth_va
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