「BOOK+」本の枠におさまらないあふれる本の魅力を感じた展示販売イベント(2017年)
2017年6月7日から「MOTOYA Book・Cafe・Gallaery」で開催されている「Book+」を見てきました。
「Book+」は、今年で9回目を迎えるアーティストブック・手製本の展示販売イベントです。
アーティスト・フォトグラファー・デザイナー・イラストレーターたちのなにかがPLUSされた本が展示されていました。
すべての本は、手にとってじっくり読むことができます。
MOTOYA Book・Cafe・Gallery
場所は、京王線の初台駅から少し歩いた住宅街の中の中、一般住宅に並んだところにある、MOTOYA Book・Cafe・Gallery。
以前、「Book Lovers」というイベントが開催されたブックカフェ・ギャラリー。
本の枠におさまらないあふれる本の魅力
BOOK+で展示されていた作品はどれも、本としてくくるには大きすぎるほどの魅力をときはなっていました。
写真をひとつ見せるにしても、ロール上の巻物風な本?があったり、布にプリントされて刺繍がほどこされた一枚があったり、仕掛け絵本のような風景が切り抜かれた本があったり……。
どの本の切り口が面白く、物語を書いたり、手製本を作る自分としてもたいへんいい刺激をいただきました。
内容だけでなく、製本の作りだったり、紙の肌触り感なども楽しむことができました。いろいろと工夫されて作られています。
ひとつひとつ手に取ると、本にこめられたエネルギーを感じました。
また、MOTOYAカフェオーナーが懇切丁寧に作品の説明もしてくれます!
作品と作家さんについても詳しくお話してもらえるので、より作品を楽しむことができました。
作家さんに限らず、オーナーさんも本が大好きで、本好きが作る空間で、じっくり本を楽しむ時間を過ごすことができました。
心をつかまれたベスト3作品
全部は紹介しきれませんが、これはと思った作品3点をご紹介します。手にとって見ていただきたい。
立花 満さんの「アンノウンポテト」
1ページをめくったら最後まで、読みきらないと気になって夜も眠れなくなるでしょう。
最後まで読んで、「えーっ」と叫んでしまいました。
どう「えーっ」だったのかは、読んでみてのお楽しみで!
Grimm Twinsの「Dall’altra parte del mondo(世界の逆側で)」
木から産まれ落ちて、離れ離れになったふたごの女の子の物語なのですが、本としての構成に驚きました。
この本は、本であって本でない。
中綴じなのですが、ホッチキスなどで止めず、紐でまとまっています。
その紐をほどくことで、一枚一枚にばらすことができます。
一枚一枚みることによって、左右のページと両面が一枚の絵のような作りとなっています。
本として見ることも、一枚一枚の作品としても見ることができる不思議な本でした。
照屋 美優さんの「Playing in the Sun」
照屋さんの本を手に取った時、心が穏やかな気持ちになりました。
全体的にクリーム色の紙に、色鉛筆で描かれた様々な形の絵。
形以上にまた色使いが優しくて、見ていて飽きがきませんでした。
ずっと見てていいよ、言ってくれているような気がしました。
心があたたまる温度を持たせた黄色やオレンジがよく使われていて、心が落ち着きました。
とても印象に残った本でした。
同時開催 Instaration art
[ ことばがうまれる ] ツギ
Book+にも作品を出されているツギさんの参加型アート作品。
言葉を作っておいておくと、ようせいさん(作家さん)がその言葉から絵を描いてくれます。
私も、言葉を残してきました。
どんな絵を描いてくれるのか楽しみです!
Book+は、本と作家さんと空間と遊びと刺激と自分とがいっしょになる世界でした。
本屋さんでは、なかなか出会えない本ばかりで、本を通して、とてもいい時間を過ごすことができました。
Book+ 情報
2017年6月7日(水)〜7月1日(土)
※月曜・火曜 お休み
13:00~20:00 6月17日(土)・18(日)は17時から
入場は閉館の30分前まで
※Cafeでの展示になりますので、ドリンクのオーダーをお願いします。
■ 出展者 ■
あしたのんき / UROCO / おおくぼゆみこ / 大髙 那由子 / 太田 潤 /オカダキサラ / Grandmoppet / Grimm Twins / 凱留狗工房 /サカイシヤスシ / 佐藤香苗 / 新綴 / 菅沼靖幸 / ソブ ミワコ /高橋千恵子 / 立花 満 / 田中草樹 / たにつえりこ / tamax /ツギ / 津村明子 / 照屋美優 / どーる・HONOKA / 中野愛子 /西川 恵子 / ニセアカシア発行所 / 溝上幾久子 / 森本 歩子 /