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2019年5月6日に開催された文学フリマ東京。
そこで入手したアイテムをご紹介。
「はまぐりの夢 vol.1」は、10人の作家による140字小説集。
本作は、4つのテーマが設けられ、全部で40作品。
読んでみると、1作140字で作家性も富んでいて、1つ1つ作品を楽しんで読むことができました。
1.秘密は、「秘密」をテーマにすること以外は自由。
2.山手線は、山手線の駅名を必ず本文中に含む。
3.生命なきモノは、無生物を主人公とする。人称は自由。
4.夏が来る前には、書き出しを「夏が来る前に」とする。
本の大きさは、新書サイズだったので、どんなレイアウトかと思ったのですが、まとまったレイアウトで、読みやすかったです。
テーマごとに、印象深かった作品をご紹介していきます。
その秘密自体が、わかる作品と、わからないものに分かれていました。
秘密の内容自体が描かれている方が、わかりやすかったのが本音です。
子供が、天使をベッドの下に隠しているお話。
ファンタジーではあるのですが、子供の優しさや純粋さが伝わってきました。
文章全体が、ほとんどひらがなで書かれていたことも作品の柔らかさや天使を大切に隠す印象も感じられました。
ランプの精とやり取りをしているような場面。
願いを叶えてくれる相手の秘密を知るために、それを教えろ、とそれ自体を願い事にしてしまう流れが面白かった。
そのあと300個くらいさらに願いを叶えてもらえてるところもウケました。
時間的に深い作品だなと感じられました。
省線電車、行李を背負った行商婦人、お化け煙突といったキーワードだけで、いっきにその時代に引き込まれます。
回想のごとく、当時を振り返った作品なのだろうか、それとも現在を皮肉っているのか、どう解釈しようか楽しめる作品でした。
生命なきモノというテーマで、無生物を主人公とする作品なのに、なぜ、タイトルが「最終出社日」なのか。
会話もしていて正体が、とてつもなく気になって仕方なかったです。
落ちにしっかりと描写が入ったことで、納得できたのと、少し悲しさも感じられた作品でした。
SFを思わせるような書き出しで、セミが先に地上に出て行く比較が、土の中の想像を膨らませてくれました。
最後の一行まで、壮大な物語を想像させて、最後はなるほどと腑に落ちました。
そして、時の流れや人類の歴史すらも考えさせられる作品でした。
夏が来る前に、航海日誌を書き上げようと意気込む主人公。
しかし、もう生涯は終えてしまっているような表現もあり、その無念さを端から誰かが書いているのか、想像が止められません。
大正から改元を三度経験するということは、とても面白い生涯の航海日誌が書けるのだろうと思えました。
ぜひ、その航海日誌を読んでみたい。
本作は、様々な視点、観点、切り口を持った作家で構成されているため、どの作品も楽しむことができました。
たった140字という短い文章ですが、想像広げてくれる素敵な作品集でした。
Vol.1ということは、Vol.2も作られるのかな。楽しみにしています!
Twitter:@lotto_140
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