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小説「オズの魔法使い」by ライマン・フランク・ボーム 柴田元幸訳 を読んで、鬱々とする現代人へのメッセージすら発している文学作品だった!

2019 10/14
小説「オズの魔法使い」by ライマン・フランク・ボーム 柴田元幸訳 を読んで、鬱々とする現代人へのメッセージすら発している文学作品だった!

初めて「オズの魔法使い」という作品に触れました。

今までに映画や絵本を見たこともありませんでした。

物語はなんなとく知っています。少女が脳味噌が欲しいかかしや勇気が欲しいライオン、ブリキの木こりとともに、それぞれの願いを叶えてもらうストーリー。

でも、この程度で、私は、てっきり主人公はオズという少女だと思っていました。

想像していた冒険物語とも違い、子供向けとはいえ、大人でも考えさせられることも多かった作品でした。

目次

オズという魔法使いがいる世界が舞台

主人公の少女はドロシー。

初っ端から、オズじゃないんだと驚きました。オズは、エメラルドの国にいる偉大なる魔法使いでした。

見知らぬ土地に飛ばされてしまったドロシーが、そのオズに会いに行って、元の家に帰してもらうとお願いに行きます。

足りない足りないとわめく個性的キャラクター

わらで出来たかかしは、脳味噌がないから何も考えられないと言います。

でも、幾度となく知恵を出し、危機を乗り越える機転を生み出し続けていきます。

ブリキの木こりは、心臓(心)がないから優しくない、人の気持ちがわからないと言います。

しかし、誰よりも仲間に気を配り、親切に接し続けます。

ライオンは、自ら弱虫で、勇気がないと言います。

それでも、自分の大きな体を生かし、大きな叫び声で相手をビビらせ、敵に立ち向かい続けます。

ドロシーと一緒に、その足りないものをもらおうと、彼らもオズに会いにいきます。

結果的には、オズにそれぞれ足りないものをもらうのですが、それがとても面白かったです。

作者の遊び心が感じられつつも、読者へのメッセージ性も強く感じられました。

足りないものに誰も文句は言わず、けれど互いを尊重し合う関係性が、子供だけでなく大人も見習うべき点のように受け取りました。

設定がファンタジー

訳者あとがきに書かれていましたが、ドロシーの愛犬も物語中ずっと登場していますが、一度も言葉を話すことがありません。

かかしやライオンたち、いろんなところで登場する動物たちは、言葉を話すのに、愛犬だけは話しません。

あとがきで指摘を受け、あえて物語の設定に、まじめに従っていないところもなかなか面白い点だと感じました。

弱虫なライオンが、勇気がある振る舞いをし、それでも仲間たちはそれにツッコミを入れません。

また、難所はあれど、道筋がしっかり見えて前に進んでしまうところや、ドロシーを誰も子供扱いしない点も考察すると、深い意味が隠れていそうだと思いました。

13の続編がある

オズの魔法使いは、これで完結かと思いましたが、続編があと13もあることに驚きました。

続編で、どんな物語が描かれてるのか、とても興味を持ちました。

ライマン・フランク・ボームによるオズシリーズは、14作。

また、別の書き手によって、物語は続いていたと知り、とても人気作品なのだと改めて感じました。

まとめ

個性的なキャラクターや、物語の設定にあえて沿わない不思議なストーリーは、読者に想像させ、楽しませてくれます。

普通、矛盾することがあるとなかなか面白いとはいえないのですが、その設定が深みや作者のメッセージとしての意図を感じます。

オズの魔法使いは、様々な角度から見ることで、単なる児童文学ではなく、鬱々とする現代人へのメッセージすら発している文学作品だと思いました。

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