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一文物語アーカイブ
一文物語365 2015年1月集
一文物語 1 翌朝になってわかったことだが、響きがいまいち良くなかった除夜の鐘には、新しい発想を得るため万策尽きた現代アーティストが年越しで鐘の中で瞑想していた... -
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一文物語365 2014年12月集
一文物語 1 人になりたい狐は、人に化けて占いなど看板を立てて、実際に人と接して具体的な話を聞いて学んでいる。 2 シャボン玉が生まれて飛んだ分、世に生命を宿して... -
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一文物語365 2014年11月集
一文物語 1 家の塀を突き破ってそれでも空へ伸びるその太くて勇ましい木を見た男は、会社にはびこる軋轢という壁に風穴を空ける決心がついて、突進したが、首に大きな傷... -
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一文物語365 2014年10月集
一文物語 1 お金持ちの家に上がると、ドアストッパーが折り曲げられた札束だったことに驚いた。 2 荒れ果てた町中で血にまみれた二人の青年が、疲れ果てて壁に寄りかか... -
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一文物語365 2014年9月集
一文物語 1 ひと所で書き続けることができないその作家は、筆と紙を持ち、机を背負って、あちこち歩き回りながら、自伝を完成させたか、途中から旅行日記に変わっていた... -
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一文物語365 2014年8月集
一文物語 1 溶けるほど暑い日に、旦那の服だけが残されていて、行方を探していると、巨大冷凍庫の中で凍っていたのを発見した妻は、目元に氷の粒を作りながら、寒いだろ... -
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一文物語365 2014年7月集
一文物語 1 集中して本を読んでいた青年がふと時計を見ると、半日が過ぎていて、カレンダーを見れば半年が経ち、火をつけた覚えのないろうそくが一本あり、突如現れた顔... -
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一文物語365 2014年6月集
一文物語 1 単身赴任をしている研究者は、妻から送られてくる手紙の中のよくわからない設計書を何枚も何枚も解読していくうちに、理論上人が住めそうな小さな星が出来上... -
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一文物語365 2014年5月集
一文物語 1 宙に浮かび上がらせた魔法使いにしか読み取れない大きなその古書をペンで書き写し、多くの人々に役立てばいいなと、魔法の言葉という題名で出版したが、内容... -
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一文物語365 2014年4月集
一文物語 1 朝、鏡で自分の姿を見た女性は、いつもよりキレイだと心を弾ませたが、今日に限って鏡も嘘をついている。 2 バラの刺青を入れると一生体に残るので、そうい... -
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一文物語365 2014年3月集
一文物語 1 諦めて捨てたはずの指輪が雪解けとともに見つかって、男はもう一度、氷姫に渡そうと決め、城に向かうと城ともに今年の姫は溶けていて、次の氷姫がいい人だっ... -
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一文物語365 2014年2月集
一文物語 1 赤い糸を信じてやまない彼女は、身の回りの糸や線、オーディオのケーブルも赤を選んでいたが、彼女は残り時間がせまる爆弾を前にして、赤の線を切るか青の線...