小説「裏世界ピクニック5-八尺様リバイバル」著:宮澤伊織 を読んで、主人公と相方の気持ちの変化に甘酸っぱさを感じ、裏世界探索も進む!

小説「裏世界ピクニック5 八尺様リバイバル」著:宮澤伊織
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小説「裏世界ピクニック」は、大学生の女の子2人が、ここではない怪奇にあふれた謎の裏世界を探検するSFホラー小説。

作品のモチーフは、ネットロアと呼ばれる実話怪談。現実や裏世界を行き来したり、現実にも怪奇現象が現れるお話になっています。

本巻では、女子会を皮切りに、主人公である空魚と鳥子の気持ちの変化ややり取りが甘酸っぱっく読めました。

また、裏世界の探索も新たな場所も発見して、楽しく読めた5巻目をご紹介。

目次

小説「裏世界ピクニック5 八尺様リバイバル」各編の概要と感想

目次・構成
  • ファイル16 ポンティアナック・ホテル
  • ファイル17 斜鏡に過去を視る
  • ファイル18 マヨイガにふたりきり
  • ファイル19 八尺様リバイバル

ファイル16 ポンティアナック・ホテル

ラブホ女子会の回。

鳥子は、空魚と2人きりだけで、現実世界のラブホに行きたかったが、空魚にはまだ鳥子の気持ちに答えらない。

小桜や茜理、夏紀も誘って5人で、ラブホで女子会をすることに。

最初は、普通の女子会の雰囲気だったが、お酒も入ったこともあり、次第に裏世界の雰囲気が迫ってくる。

ただ、そこはお酒に酔った空魚の記憶頼りで、少しずつ紐解かれていく。

その一方で、2人でラブホに行けなかった鳥子との間に少し距離が空く。この絶妙な2人の距離感が、以降の物語の布石になっていた。

ファイル17 斜鏡に過去を視る

ラブホ女子会以降、鳥子の姿がなく、心配になった空魚が鳥子の大学キャンパスへ。

無事に鳥子を発見するものの、2人の距離感は微妙なまま、ちょっとした拍子に空魚だけが中間領域に入り込んでしまう。

鳥子と力を合わせて、空魚は現実世界へ戻ろうとする。

それまでの間、2人は、それぞれの思いを巡らせながら互いの気持ちを探り合う。

ファイル18 マヨイガにふたりきり

久しぶりに裏世界の開拓へ。

新しいルートを進んでいくと、大きなお屋敷を発見する。しかし、そこは何もかもが新品できれいだった。

裏世界には似つかわしくないその雰囲気は、逆に不気味だった。

しかし、そこには住まう者がいた。その人は、空魚と鳥子を歓迎し、2人の仲を認める。そして2人は憧れを持たれる。

2人のように裏世界を冒険したいと。

この屋敷が、裏世界でまた大きなポイントとなるであろう場所のように思えた。

今後、ここがどう活用されていくのかも楽しみ。

ファイル19 八尺様リバイバル

本作サブタイトルにもある「八尺様リバイバル」。

ある依頼を受けて、空魚と鳥子は以前遭遇した八尺様の場所へ。

八尺様は、1巻に出てきてなかなか不気味で怖さを感じられた。

しかし、一度遭遇しているせいか、あの時の怖さはない、わけではなかった。

再度、八尺様と遭遇して、前回の失敗を糧に空魚と鳥子は対策をとって挑む。

八尺様との対面で、空魚と鳥子の仲もさらに深くなっていき、新たな展開を予感させる内容だった。

まとめ

5巻は、空魚と鳥子が裏世界とその現象とに対峙しながら、2人の距離感を探り合っていく物語だった。

表世界と裏世界が半分半分ほどの内容だったが、裏世界の冬が開けて、裏世界のピクニックが楽しめる。

そして、今後、本筋がどう進んでいくのか、これから先も楽しみな小説です。

6巻の感想記事は、こちら↓

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