小説「裏世界ピクニック7 月の葬送」著:宮澤伊織 を読んで、文化人類学から見る怪談の考察があり、因縁の対決に向かう物語はおもしろい!

小説「裏世界ピクニック7 月の葬送」著:宮澤伊織
Amazon Kindleセール中!

【3ヶ月無料】「Kindle Unlimited 3ヶ月無料キャンペーン」プライム会員が対象(10/20まで)

【待てば無料】新サービス「Amazon Fliptoon (フリップトゥーン)縦読みマンガ

【最大70%OFF】「Kindle本 読書の秋セール」対象3万冊以上(10/10まで)

【最大50%OFF】「ニコニコカドカワ祭2024 第1弾」対象8,000冊以上(10/10まで)

【無料試し読み&最大50%OFF】集英社マンガ「秋マン!! 2024」約600作品(10/7〜10/16まで)

小説「裏世界ピクニック」は、大学生の女の子2人が、ここではない怪奇にあふれた謎の裏世界を探検するSFホラー小説

作品のモチーフは、ネットロアと呼ばれる実話怪談。

現実や裏世界を行き来したり、現実にも怪奇現象が現れるお話になっています。

本巻では、いつになく裏世界に行かない巻。

それでも面白い要素がつまっている。そして、ついに因縁の冴月も現れる7巻目を紹介します。

目次

小説「裏世界ピクニック7 月の葬送」概要と感想

目次・構成
  • ファイル21 怪異に関する中間発表
  • ファイル22 トイレット・ペーパームーン
  • ファイル23 月の葬送

3話構成の本作。

1話完結というわけではなく、続きモノの構成である。

「ファイル23 月の葬送」に向けて、話が進んでいく。

「月の葬送」のサブタイトルからして、閏間冴月を匂わす。

裏世界の当初の目的である閏間冴月を主人公2人は、ついに閏間冴月と相対することになる。

文化人類学の一端に触れる

6巻から続く空魚が大学で受けているゼミの風景が描かれる。

6巻では、ゼミの始まりとして、研究したい内容を探るところだった。

空魚は当然怪談について。怪談というものをさらに噛み砕いて、どう研究していくのかを提案する。

そもそも文化人類学という分野がどういうものなのか、とても興味深かったところでもありました。

1つのテーマをどういう視点で、切り口で触れていくのか。

単にテーマを研究するだけではない。

空魚が、文化人類学の切り口から怪談とどう向き合っていくのか。

怪談好きというだけでなく、空魚がどう怪談を自分からとらえていくのか、気持ちの変化もあった。

今までにない空魚の心境の変化がうかがえてとてもおもしろかった。

今後のゼミの経過報告もあることを期待する。

月の葬送

本巻の見どころは、やはり冴月との対峙。もちろん裏世界で。

ついに本作の主題とも言える人物?との決着がどうなるのか。

ここにいたるまで、空魚と鳥子の関係性が深まり、距離が狭まったことで、冴月に対する心境変化が出ていた。

とくに鳥子が冴月と空魚に対する考え方が、よりはっきりした形になったのもおもしろかった。

冴月との因縁は、ひとまずここでいったん終わる形のようにとらえられた。

でも、なにか腑に落ちない感じもしないわけではない。

裏世界ならまだなにかありそうな感じもしている。

まとめ

裏世界ピクニック7巻は、文化人類学の視点からの空魚の変化や冴月との対峙があって、とても濃い内容だった。

因縁であった冴月に向かっていく話でもあって、とても楽しめた。

ただ、物語の流れ上、仕方ないのかもしれないが、裏世界を進んで欲しいのと怖い話に触れたいのも正直な気持ち。

もちろん、これは期待をこめて、続きを待つ。

著:宮澤 伊織
¥772 (2024/10/07 11:47時点 | Amazon調べ)

小説「裏世界ピクニック」シリーズの感想記事

あわせて読みたい
小説「裏世界ピクニック-ふたりの怪異探検ファイル」著:宮澤伊織 を読んで、現代少女たちの冒険小説だ... この小説との出会いは、友人に勧められ、しかも本屋さんで買ってその場で手渡されました。 なかなか、こういった形での本との出会いはありません。 私は、手渡された本...
あわせて読みたい
小説「裏世界ピクニック2-果ての浜辺のリゾートナイト」著:宮澤伊織 を読んで、裏世界に慣れてしまっ... 本作の1巻との出会いは、友人に勧められ、しかも友人が本屋さんで買ってその場で手渡されました。 手渡された本は読むポリシーで、続きも読みたくなって買ってしまった...
あわせて読みたい
小説「裏世界ピクニック3-ヤマノケハイ」著:宮澤伊織 を読んで、主人公と相方の仲がより深まって微笑ま... 小説「裏世界ピクニック」は、大学生の女の子2人が、ここではない怪奇にあふれた謎の裏世界を探検するSFホラー小説。 作品のモチーフは、ネットロアと呼ばれる実話怪談...
あわせて読みたい
小説「裏世界ピクニック4-裏世界夜行」著:宮澤伊織 を読んで、久しぶりに怖さのある怪奇現象と裏世界の... 本作の1巻との出会いは、友人に勧められ、しかも友人が本屋さんで買って、その場で私に手渡してくれました。 以来、作品の面白さにはまって、読み続けているシリーズ作...
あわせて読みたい
小説「裏世界ピクニック5-八尺様リバイバル」著:宮澤伊織 を読んで、主人公と相方の気持ちの変化に甘酸... 小説「裏世界ピクニック」は、大学生の女の子2人が、ここではない怪奇にあふれた謎の裏世界を探検するSFホラー小説。 作品のモチーフは、ネットロアと呼ばれる実話怪談...
あわせて読みたい
小説「裏世界ピクニック6 Tは寺生まれのT」著:宮澤伊織 を読んで、明確な敵の存在もあり、ピンチを乗り... 小説「裏世界ピクニック」は、大学生の女の子2人が、ここではない怪奇にあふれた謎の裏世界を探検するSFホラー小説。 作品のモチーフは、ネットロアと呼ばれる実話怪談...
小説「裏世界ピクニック7 月の葬送」著:宮澤伊織

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

シェアはこちらから!
  • URLをコピーしました!
目次